目次
まず押さえる:行政書士がAIを使うときの基本(安全・時短・品質)
結 論
AIは「下書き生成」と「整形・言い換え」に強い。最終判断と提出物の責任は必ず人が持つ。
AIツール(例:OpenAIの生成AI、Microsoftの文書支援AI、Notion系の整理ツール等)は、行政書士業務だと次の用途で効果が出やすいです。
- 実務:ヒアリング整理/書類ドラフト/条項案/手順書・チェックリスト化
- 顧客対応:問い合わせ返信テンプレ/説明文のやさしい言い換え
- 集客:ブログ構成案/FAQ/既存記事のリライト/SNS下書き
- 仕組み化:案件管理(Notion等)×AIで「抜け漏れ防止」「説明の標準化」
クライアントの個人情報・機微情報は、そのままAIに入れない(匿名化・要約化・置換してから)。また、AIはもっともらしい誤り(ハルシネーション)がある前提で、法令・様式・自治体運用は一次情報で照合してください。
行政書士のAI活用アイデア10選
1)ヒアリング項目を“案件別”に自動生成
- 使いどころ:許認可、相続、法人、農地、建設関連など「確認事項が多い案件」
- やり方:案件名→前提→必要資料→追加質問、の順で出させる
プロンプト
あなたは行政書士補助者です。
案件:[案件名](例:産廃収集運搬許可/農地転用/古物商許可 など)
前提:[依頼者属性・地域・期限・現状](個人情報は入れない)
目的:初回面談での聞き漏れ防止
出力:
1) ヒアリング質問(10~20個、優先度付き)
2) 必要資料チェックリスト(「必須/状況により」分類)
3) 依頼者に送る案内文(やさしい日本語、300~500字)
注意:法令や自治体独自運用は断定しないで、確認事項として表現する
2)「委任状」「受任事項」を案件パターンで叩き台化
- 使いどころ:事前に幅広く委任を取りたい(都市計画・開発・道路・上下水 等)
プロンプト
行政書士として、[手続名]に付随し得る申請・協議・届出を想定し、
委任状の「受任事項」を漏れなく列挙してください。
条件:
- できるだけ包括的(ただし過度に抽象的にしない)
- 「書類作成」「提出代理」「補正対応」「照会対応」「受領」など実務で必要な粒度
- 出力はコピペしやすい箇条書き
3)経緯書・理由書を「時系列+論点整理」へ整形(説得力アップ)
- 使いどころ:過去の経緯が長い/指摘事項が多い案件
プロンプト
以下のメモを、提出用の「経緯書」ドラフトに整形してください。
要件:
- 時系列(年月)を先に整理
- 行政側の懸念点(論点)→当方の説明→再発防止策 の順
- 断定し過ぎない(不明点は「確認中」と明記)
入力メモ:[ここに要約メモ]
4)申請書チェックを「突合表」に(ミス削減)
- 使いどころ:登記簿・住民票・委任状・申請書の突合
プロンプト
以下の書類間で、突合すべき項目を「チェック表」にしてください。
書類:申請書、委任状、登記簿、住民票、印鑑証明、課税明細 など
出力:
- チェック項目
- 典型的な不一致パターン
- 不一致時の確認質問(依頼者向け)
5)顧客への説明文を「やさしい日本語」に言い換え(理解・信頼)
- 使いどころ:専門用語が多い説明、提出までの流れ
プロンプト
次の文章を「一般の人にも伝わる、やさしい日本語」に直してください。
条件:
- 難語には短い説明を添える(例:補正=書類の直し)
- 責任範囲・不確実性は正確に残す
- 400字以内
原文:[文章]
6)問い合わせ返信テンプレを“3パターン”作る
- 使いどころ:料金、必要書類、納期、対応エリア
プロンプト
以下の問い合わせに対して、返信文を3種類作ってください。
A: とても丁寧(フォーマル)
B: 標準(読みやすい)
C: 短め(要点のみ)
前提:行政書士として、誤解が出ない表現にする
問い合わせ:[貼り付け]
7)ブログ記事を「SEO設計→構成→見出し」まで一気に作る
- 使いどころ:「行政書士 AI」「行政書士 DX」「許認可 相談」など検索意図が明確なテーマ
プロンプト
テーマ:行政書士の[テーマ]
狙うキーワード:[メインKW]+関連KW10個
想定読者:[読者像]
出力:
- 検索意図(悩み)3つ
- 記事の結論(先出し)
- H2/H3構成(網羅性重視)
- 競合と差別化ポイント(行政書士としての一次体験・手続の勘所)
注意:法律・制度は断定せず、確認先(公式)を促す
8)「FAQ(よくある質問)」を量産して問い合わせを減らす
- 使いどころ:料金、期間、必要資料、対応可否
プロンプト
行政書士の[業務名]について、FAQを10個作ってください。
条件:
- 質問は検索されやすい言い回し
- 回答は300字以内
- 最後に「個別事情で変わるため事前相談を」と添える
9)手順書・マニュアルを「標準業務プロセス」に落とす
- 使いどころ:案件フォルダ運用、書類の命名ルール、提出前チェック
プロンプト
以下の作業手順を、事務所マニュアルにしてください。
要件:
- 目的、対象、手順(番号)、チェックポイント、よくあるミス、完了条件
- 1ページで運用できる粒度
作業内容:[手順メモ]
10)「案件管理ツール×AI」で“次の一手”を自動提案
- 使いどころ:Notion等で案件カード→次アクション生成/期限リマインド
- ポイント:AIにやらせるのは「提案」まで。採用判断は人。
プロンプト
以下の案件状況から、次のアクション候補を提案してください。
出力:今日やること(3つ)/依頼者に確認すること(3つ)/役所に確認すること(3つ)
案件状況:[進捗・期限・不足資料(個人情報は伏せる)]
“安全に使う”ための運用ルール(行政書士向け)
AIに入れて良い情報
- 制度の一般論(条文引用ではなく要点)
- 匿名化した案件概要(地番・氏名・社名・連絡先を置換)
- 自分で作った説明文・マニュアルの改善依頼
- 既に公開されているWeb文章の要約(出典は自分で確認)
入れないほうが良い情報
- 依頼者の氏名、住所、電話、メール、免許証番号、マイナンバー等の個人情報
- 契約書・申請書の“生データ”や添付資料の原本(特に識別情報が含まれるもの)
- 係争性が強い内容や、第三者の権利を侵害し得る素材(画像・文章など)
最低限のチェック手順
- 匿名化(固有名詞→[A社][B市]などに置換)
- AIに下書き作成(目的・読者・出力形式を指定)
- 一次情報で照合(自治体サイト、要領、様式)
- 提出物は必ず人が最終レビュー(表記・数字・添付漏れ)
書籍紹介
AIは触って覚えるのが早い一方で、用語(プロンプト/RAG/OCR等)や安全運用の勘所を体系立てて押さえると、遠回りが減ります。
行政書士ツールラボAIは「時間を生む道具」です。空いた時間を、相談の質と確認精度に回すと信頼が積み上がります。
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