導入するオンラインストレージ(クラウドストレージ)は、容量や価格だけでなく、共有のしやすさ(権限・期限・外部共有)で運用コストが大きく変わります。この記事では、Dropbox・Googleドライブ(Google Workspace)・OneDrive(Microsoft 365)を、スモールビジネス目線で比較します。
目次
結論:あなたの会社に合うのはどれ?
結論の早見
- 外部の取引先と大容量ファイルをやり取りし、リンク共有を“業務の中心”にしたい → Dropbox
- Gmail/Googleカレンダー/Googleドキュメント中心で、社内の共同編集が多い → Googleドライブ(Google Workspace)
- Microsoft 365(Outlook/Teams/Office)中心で、PCのファイル管理と連携したい → OneDrive(Microsoft 365)
迷ったらこの優先順位
- すでに使っている業務基盤(Google派/Microsoft派)
- 外部共有の頻度(取引先とのやり取りが多いほど「リンク共有設計」が重要)
- 「社内共有=個人フォルダ」にならない仕組み(退職・引継ぎを想定)
容量・価格を比較(スモールビジネスの定番プラン目安)
比較表(年契約の目安)
| サービス | 小規模向けの代表プラン | 料金の目安 | ストレージの考え方 | こんな会社に向く |
|---|---|---|---|---|
| Dropbox | Standard | 1,500円/ユーザー/月(※最低3ユーザー) | チーム合計5TB | 取引先とのリンク共有が多い/ファイル中心で運用したい |
| Googleドライブ | Google Workspace Business Standard | 1,600円/ユーザー/月 | 1人あたり2TB(プール) | GmailやGoogleツール中心/共同編集が多い |
| OneDrive | Microsoft 365 Business Standard | 1,874円/ユーザー/月 | 1人あたり1TB | Office/Teams/Outlook中心/PCと自然に同期したい |
| OneDrive(軽量) | Microsoft 365 Business Basic | 899円/ユーザー/月 | 1人あたり1TB | デスクトップOffice不要、メール+保存が主目的 |
- Dropbox Standard/Advancedの料金表示(日本向け)
- Dropbox Standardのチーム容量5TB・復元/履歴(標準180日)
- Google Workspaceの各プラン料金・容量(Starter 30GB/Standard 2TB/Plus 5TB、いずれもプール)
- Microsoft 365 Business Basicの料金(日本向け表示)
- OneDrive/Microsoft 365各プランの料金表示と、1TB/ユーザー(Business Basic)
OneDrive単体プランについて
OneDrive for Businessの単体プランは、将来的に整理(提供終了)予定が告知されています。これから選ぶなら、実務的には Microsoft 365(Business Basic/Standard等)前提が安全です。
共有機能で差が出るポイント(権限・期限・パスワード)
スモールビジネスでは、「誰が、いつまで、どの範囲まで見られるか」が事故防止の核です。
比較すると、次の観点が重要です。
共有の実務チェック(3社共通で押さえる)
| リンク共有の範囲 | 全員リンク/特定ユーザー限定 |
| 権限 | 閲覧のみ・編集可・ダウンロード可否 |
| 有効期限 | 契約期間だけ見せたい/提出期限まで等 |
| パスワード | リンク誤送信のリスクを下げる |
| 外部共有の管理 | 管理者が「外部共有を許可/禁止/制限」できるか |
各サービスの“強み”の出方(共有)
| Dropbox | 共有リンクにパスワード・有効期限などの追加設定ができ、リンク共有の運用を組み立てやすい。 |
| OneDrive(Microsoft 365) | 共有リンクの有効期限・パスワード設定が可能(設定できる条件は組織の共有ポリシー等に依存)。 |
| Googleドライブ | 共有相手の権限に期限(期限付きアクセス)を設定でき、共有ドライブ側でも共有期限の機能が拡張されています。 |
おすすめ運用(事故が減る順)
- 「全員リンク」を基本禁止(必要時のみ)
- 原則「特定ユーザー」+「閲覧のみ」
- 外部共有は期限+パスワードをテンプレ化
- 月1回「外部共有棚卸し」(不要リンク削除)
小さな会社向け:導入〜運用ルール
運用ルール(コピペで社内ルールにできます)
- フォルダの基本形:
01_顧客(取引先)/ 02_案件/ 03_経理/ 04_社内共有/ 99_アーカイブ - 命名ルール:
YYYY-MM-DD_案件名_書類名_v01(修正は v02, v03…) - 権限の基本:
「社内共有フォルダ=部署/担当単位」「個人フォルダ=作業場」
→ 退職・引継ぎで破綻しない設計にする - 外部共有のテンプレ:
「閲覧のみ」「期限◯日」「パスワード別送」「送付先を記録」 - バックアップの考え方:
“同期=バックアップではない”前提で、重要データは別媒体/別サービスにも退避(最小でも月次)
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