コワーキング vs バーチャルオフィス:登記できる?郵便は?行政書士が選んだ条件

コワーキングスペースとバーチャルオフィスの違いを、
①会社・事務所の登記可否
②郵便物の受取・転送
③来客対応
④名刺・公式サイト記載リスク
の4視点で整理。
行政書士として、どこまで外注できるか/どこからは自前住所が必要かを実務ベースで解説します。

目次

コワーキングとバーチャルオフィスの基本的な違い

項目コワーキングスペースバーチャルオフィス
住所利用実際に作業スペースあり住所貸しのみ(作業不可)
登記の可否登記可能(多くの施設で明示)登記可・不可が事業者により異なる
郵便受取現地受取 or 転送あり事業者が転送・通知(週1〜日次)
来客対応打合せスペースあり原則なし(受付代行がある場合も)
料金帯月5,000〜25,000円月1,000〜10,000円
主な利用者層個人事業主・フリーランス法人登記・支店住所利用者

登記できるかは契約前に必ず確認してください

実体のある使用が求められる行政書士・士業では、バーチャル単独利用は非推奨
ただし、法人登記+実務拠点は別住所という使い分けは合法的に可能。


行政書士事務所としての「登記可否」ライン

登記上の判断基準(実務ベース)
「事務所として継続的に使用可能」な実態があるか?

 常時アクセス可能/鍵・書類管理が本人に委ねられる状態が理想。

行政書士登録要件(各都道府県会)

 一般的に「独立した専用スペース」が必要。
 バーチャルオフィス単独では認可されない例が多数。

兼業法人・支店登記の場合

 バーチャルオフィス可。ただし「本店=実体あり」を原則とする。

行政書士事務所は「登記」よりも「登録要件」に基準がある。
コワーキングでも個室契約・鍵付きロッカー併用なら登録が通る場合あり。


郵便・来客・記載リスク:外注と自前の境界線

郵便物の受取・転送
  • バーチャルオフィスでは「週1転送」「開封スキャン通知」などの仕組みが主流。
  • 行政書士業務で本人限定受取郵便・簡易書留を扱う場合、現地受取または本人指定住所必須
  • コワーキングなら「窓口受取+転送」を併用可能。
来客対応
  • 行政書士業務で依頼者面談・本人確認を行う場合、受付・会議室が必要
  • コワーキング:受付あり/同伴可が多い。
  • バーチャル:来客不可、代理受付も限定的。
名刺・公式サイトへの住所記載リスク
  • 「住所=実体がない」場合、特定商取引法違反リスクあり(特に業務委託契約時)。
  • 行政書士は「虚偽の事務所所在地」記載で懲戒対象の可能性。
  • サイト記載は「郵便到達可能な住所」であることが必須。

行政書士が実務で選ぶ「ミドル型」構成

メイン事務所(登記・登録)
  • コワーキングスペースの個室プラン(月25,000円)
  • 鍵付きロッカー・受付あり・郵便転送あり
サブ住所(受取専用)
  • バーチャルオフィス(月3,000円)
  • 法人郵便や書類返送先に使用
自宅(作業スペース)
  • 個人情報保護のため住所非公開。
メリット
  • 来客・登記・郵便すべてカバー。
  • 契約書の送付先と公開住所を分離でき、プライバシーを保持。
  • 月3万円台で独立事務所と同等の機能を確保。

選ぶ前に確認すべきチェックリスト

  • 登記・登録に使えるか(利用規約で明示されているか)
  • 郵便受取:書留/本人限定郵便に対応しているか
  • 鍵付きロッカー・個室・受付の有無
  • 名刺・Webへの住所掲載が可能か
  • 契約期間中の住所変更リスク(移転・閉鎖)

行政書士としての信頼は「住所」と「所在確認」から始まります。
登記だけを目的とした住所貸しでは、業務登録・郵便受取・依頼者面談のいずれかが不十分になるリスクがあります。
登記・登録:コワーキング個室
郵便・住所公開:バーチャルサブ住所
業務効率:在宅+電子契約
という3層構造
コストを抑えながら、信頼と実務効率を両立する仕組みが最も現実的です。

行政書士

事務所移転のたびに「登録住所変更・郵便転送・名刺刷り直し」に数万円かかります。
初期のうちに住所運用ポリシーを固めることが、長期的なコスト削減につながります。

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この記事を書いた人

地方在住の行政書士。令和4年の開業以来、事業者・不動産関連の許可申請を中心に、年間150件以上の案件に対応。ひとり事務所ながら、スピードと信頼性を両立した実務力で、地域の信頼を獲得。
「行政書士|ツールラボ」監修

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