目次
紙が減らない本当の理由は「スキャナ」ではなく「運用」
紙削減が進まない原因は、スキャナ性能よりも 「スキャン後にどこへ・どう保存するか」 が曖昧なことが多いです。
行政書士業務でも、一般のご家庭や小規模事業でも、紙が残る典型パターンは次の3つです。
- スキャンしたけど保存先が毎回バラバラ(探せない → 紙を捨てられない)
- ファイル名の付け方が決まっていない(後から検索できない)
- 「とりあえずスキャン」で未仕分けデータが増える(結局、紙の山が復活)
ここを押さえると紙削減が加速します。
紙削減の“決め手”はこの3点
- 自動給紙(ADF)で一気に取り込める
- 案件フォルダに自動で入る(または入れやすい)
- 検索できる(OCR)
ドキュメントスキャナの種類と選び方
よく出る用語(かんたん解説)
- ADF(自動原稿送り装置):紙をまとめてセットすると自動で連続読み取りしてくれる機能
- 両面スキャン:表裏を同時(または連続)で取り込む機能。契約書・申請書類で時短効果が大きい
- OCR(文字認識):画像の文字を認識して、検索できるPDFにする機能(「あの書類どこ?」が減ります)
- Wi-Fi対応:PC以外(設置場所)からも取り込みやすい。小規模事務所だと地味に便利
- TWAIN/ISIS:スキャナをソフトから直接呼び出すための規格(難しければ「主要ソフトで使えるか」だけ確認でOK)
スキャナ選びのチェックリスト
STEP
紙の種類を洗い出す
- A4中心か、領収書・名刺・長尺(図面の一部)も多いか
- ホチキス外しが必要な書類が多いか(外せないならコピー運用も検討)
STEP
作業の“詰まりどころ”を特定
- 「読み取りが遅い」のか「仕分けが面倒」なのか
- 仕分けが面倒なら、スキャナ性能より保存先のルール設計が優先
STEP
必須機能を決める
- ADF + 両面:事務用途なら優先度高
- OCR:検索性が段違い(紙削減の継続に効く)
- トラブル耐性:紙詰まり対策、重送検知(複数枚取り込みのミス防止)があると安心
機種例:エプソン スキャナー DS-571W を「どう使うと紙が減るか」
- Wi-Fi運用で「スキャナの前に立って一気に処理」しやすい
- 両面+ADFで、申請書控え・契約書・本人確認書類などをまとめて取り込める
- スキャン後の保存先を案件フォルダに固定すると、「紙を戻す」動作が消えていく
案件フォルダ連携の運用例(Dropboxで“探せる事務所”へ)
紙削減は、スキャン後の行き先を「迷わせない」ほど成功します。
おすすめは 案件フォルダを起点にする 方式です。
フォルダ構成例(行政書士にも一般にも使える形)
- 00_受付・相談
- 10_本人確認・委任状
- 20_資料(登記/図面/契約/請求書など)
- 30_作成書類(申請書・添付書類)
- 40_提出・控え(受付印・控えPDF)
- 90_完了(納品・請求・入金)
ファイル名ルール(検索できる人が強い)
例:2026-01-31_○○申請_委任状_山田太郎.pdf
- 日付(YYYY-MM-DD):並び替えで時系列が崩れない
- 案件名:後から一覧で見てわかる
- 書類名:委任状・契約書・請求書など
- 氏名/法人名:同名案件の混同防止
Dropboxを「紙削減の土台」として使う考え方
- 案件フォルダをテンプレ化して、毎回同じ構成で運用できる
- PC故障時のリスクを下げ、バックアップとしても機能する
- スキャンデータを関係者と共有する場合も、紙の郵送・手渡しを減らせる
個人情報を扱う場合は、共有範囲・権限・端末のパスコードなど、情報管理ルールを先に決めましょう。
導入チェックリストと、つまずき回避(最短で紙を減らす)
導入前に決めること(これだけで成功率が上がる)
チェックリスト
- スキャン対象の線引き:全部は無理。まずは「案件書類」「領収書」など範囲を決める
- 処理タイミング:毎日5分 or 週1回30分など、現実的な頻度にする
- 捨てる基準:原本保管が必要な書類と、電子化で足りる書類を分ける
- 保管期限:業務・会計の保存期間に合わせる(迷うなら長めで設計)
よくある失敗と対策
- 失敗:スキャンして満足
-
未整理が増える
対策:「スキャン→案件フォルダに入れる」までを1セットにする
- 失敗:ファイル名がバラバラで検索不能
-
対策:命名ルールを固定(日付+案件+書類名だけでもOK)
- 失敗:OCRがなく探せない
-
紙を捨てられない
対策:重要書類だけでも検索可能PDFにする
- 紙はいつ捨てていい?
-
原本保管が必要なもの(契約書原本など)は別管理にし、捨てる基準を先に決めます。迷う書類は「保留BOX」を作って月1回見直すと安全です。
- 最初に何を買えばいい?
-
機材より先に、フォルダ構成と命名ルールを決めると失敗しません。その上でADF・両面・OCRの優先度を決めると選びやすいです。
行政書士ツールラボ紙削減は「機械を買う」より「続く運用」を決めるのが近道です。無理のないルールから一緒に整えていきましょう。
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