行政書士のひとり開業では、最初に「タスク管理」「ファイル命名規則」「バックアップ」を整えるだけで、検索性・再現性・ミス削減が劇的に向上します。
本記事では、小さく始めて拡張できる運用例に絞って紹介します。
目次
この記事でわかること
- 行政書士の事務効率化の実例(コピペ導入OK)
- タスク管理表の作り方
- ファイル命名規則の基本ルール
- 3-2-1バックアップの作り方
タスク管理|「3レーン+週次レビュー」で全体を見える化
最小構成ルール
- 1案件=1カード(案件名+期限+重要度)
- 毎朝2分:今日やる3つを「Doing」へ移す
- 業務終了時:「Done」へ移動+備忘コメント(進捗・提出先など)
週次レビュー(30分)
- Doneを眺めて「詰まり原因」を可視化
- 期限AのToDoを今週へ配分
- 案件別KPI(受任→申請→納品の滞留箇所)を1行メモ

ファイル命名規則:検索性を最大化する「日付+種別+通し番号」
ファイル名の基本構造
YYYYMMDD_手続種別_顧客名_文書種別_通し番号
例)20250924_kensetsu_Yamada_uketsuke_001.pdf
- YYYYMMDD(西暦8桁)で時系列が崩れない
- 顧客名はローマ字 or 半角英数に統一
- 文書種別は固定(uketsuke / seikyusho / mitumori など)
- 通し番号(3桁)で重複回避
フォルダ階層(小さく始める安定形)
/Clients/
/2025/
/Yamada/
/00_共通(受任書・身分証・ヒアリング)
/10_申請書類
/20_添付証明(住民票・納税証明)
/30_提出・受付
/40_請求・領収
/99_納品一式
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3-2-1ルール
- 3つのコピー(原本+バックアップ2つ)
- 2種類の媒体(PC内/外付けHDD or クラウド)
- 1つは別拠点(クラウド or 物理的に離れた場所)
推奨構成
- 同期クラウド:Google Drive / Dropbox / OneDrive
- 週次フルバックアップ:外付けSSD/HDD(履歴3世代保持)
- 月1回の復元テスト
定型文・チェックリスト:コピペでブレをなくす
受任〜納品までのチェックリスト(案件ごと)
□ 初回ヒアリング(必要書類案内)送信
□ 受任書・見積提示(有効期限◯日)
□ 前金/着手金受領(請求番号:INV-YYYYMM-001)
□ 申請書草案→確認→確定
□ 添付書類の収集(住民票・納税証明 等)
□ 提出・控え保存(提出番号・受付日を台帳へ)
□ 納品・領収・アフターフォロー案内
メール定型文(件名例)
件名:【建設業許可】必要書類とスケジュールのご案内(◯◯行政書士)

件名を統一することで迷わず時短。受信側もわかりやすいです。
セキュリティの基本設定
- 二段階認証:クラウド・メール・会計・ドメイン管理は必ずON
- 共有は最小権限:外注には閲覧のみから付与
- パスワード管理:マネージャ使用+復旧コードの保管
- 機微情報の送付:原則パス付きZIP/PDF+別送で鍵を送る(依頼者説明をテンプレ化)
まとめ
- タスク管理・命名規則・3-2-1バックアップを最初に決めるだけで、探し物とミスが激減
- Excel/スプレッドシートで無料スタート → 必要に応じて拡張
- 週次・月次の見直しで、ひとり開業でも高品質を維持
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