タスク・案件管理ツール比較:Notion・Todoist・スプレッドシート(行政書士ひとり事務所向け)

行政書士の業務は「期限」「進捗」「待ち(相手待ち・役所待ち)」「証跡(いつ何をしたか)」が命です。
その前提で、Notion/Todoist/スプレッドシートを「ひとり事務所でも回る」観点で比較し、すぐ使える設計例まで落とし込みます。

目次

まず結論:あなたに合うのはどれ?

とにかく“期限遅れゼロ”を最優先

Todoist
期限・リマインド中心で迷いにくい。プロジェクト/ラベル/フィルターで「今日やること」が強い。

案件台帳・書類・メモ・テンプレまで一元化したい

Notion
データベースで案件管理とナレッジが一体化。タイムライン表示(ガント的運用)もできる。

“役所提出用の一覧”や“共有できる台帳”を最短で作りたい

スプレッドシート
事務所の「案件一覧」「進捗一覧」に強い。条件付き書式で簡易ガントも作れる。

Todoistは「タスク管理に特化」していて、ネイティブのガント機能は無いという整理が一般的です(代替としてカレンダー/ボード等)。


比較表:行政書士の実務で効くポイントだけに絞る

観点Notion(案件台帳+ナレッジ)Todoist(期限・実行管理)スプレッドシート(台帳・一覧)
期限管理(通知)〇(運用次第)◎(得意領域)△(手動寄り)
案件ごとの情報集約(依頼者・申請先・添付書類・メモ)△(メモはできるが台帳感は弱い)〇(列設計で強くなる)
「待ち」管理(補正待ち・入金待ち・依頼者待ち)◎(ステータス管理が得意)〇(ラベル/フィルター)〇(列で管理)
見える化(進捗・タイムライン)〇〜◎(タイムライン等)△(ガントは基本外部/工夫)〇(条件付き書式で簡易ガント)
テンプレ(申請メモ、ヒアリング項目、チェックリスト)◎(資産化しやすい)
情報管理(個人情報・アクセス権)〇(権限設計が必要)〇(共有設定注意)
向いている人一元管理したい/改善好き迷わず実行したいまず台帳が欲しい

「設計例」3パターン(ひとり事務所向け)

A)Notion:案件DB 1本で回す(おすすめ:情報一元化派)

DB名:案件台帳(Cases)プロパティ(列)例
  • 案件名(例:○○許可申請)
  • 顧客名(個人情報は最小限:フル住所等は別管理推奨)
  • 期限(法定期限/提出希望日)
  • ステータス(新規/作成中/提出済/補正対応中/完了/保留)
  • 次アクション(例:委任状回収、添付収集、役所相談)
  • 次アクション期限(=ここが遅延防止の肝)
  • 申請先(部署名まで)
  • 連絡手段(電話/メール/窓口)
  • 添付チェック(チェックボックス:住民票/登記簿/図面…)
  • 収支(見積/請求/入金日)
  • 最終更新日(手入力でもOK)
ビュー(表示)例
  • 今日やる:次アクション期限=今日/期限切れ
  • 待ち:ステータス=保留/補正待ち/依頼者待ち
  • 月次:期限でカレンダー
  • タイムライン:開始〜期限(ガント的に運用)
運用ルール(ひとり事務所向け最小)
  • 「次アクション」と「次アクション期限」が空欄の案件は放置される → 必須項目にする
  • 1案件=1ページに「ヒアリングメモ」「提出物チェック」「電話記録」を集約

B)Todoist:期限遅れゼロの“実行特化”設計(おすすめ:シンプル派)

プロジェクト(例)
  • 進行中案件(親)
    • 案件A
    • 案件B
  • 定常業務(請求、記帳、ブログ、研修)
  • 連絡待ち/依頼者待ち(“待ち”専用)
ラベル(例)
  • @電話 @外出 @PC @役所
  • @待ち(相手ボール)
  • @5分 @30分(作業時間)
    ※プロジェクト・ラベル・フィルターの組み合わせで抽出しやすくする考え方が紹介されています。
フィルター(例:今日の優先順位を固定)
  • 「期限切れ OR 今日」かつ「優先度高」
  • 「@待ち」だけ表示(催促漏れ防止)

Todoistはガントのような工程表より、日々の実行と期限管理が得意、という整理が分かりやすいです。


C)スプレッドシート:提出・進捗“見える台帳”設計(おすすめ:台帳派)

シート名:案件一覧(1枚でOK)
  • 案件ID(通し番号)
  • 案件名
  • 顧客(略称)
  • 申請先
  • 期限
  • ステータス(プルダウン)
  • 次アクション
  • 次アクション期限
  • 入金(済/未)
  • メモ(電話履歴の要約)
簡易ガント(任意)

条件付き書式で期間に色付けして工程を見える化できます(作り方の考え方・数式例が紹介されています)。

運用ルール
  • 毎日朝:期限切れ/本日期限だけフィルター
  • 「待ち」列を作って、相手待ちを別枠で可視化

失敗しない導入手順

導入手順(ひとり事務所の現実解)

  1. まずは「案件一覧(10列以内)」を作る(NotionでもシートでもOK)
  2. 次に「次アクション期限」を必須化(遅延防止のコア)
  3. 2週間運用 → うまくいかない点を1つだけ直す(全部は直さない)
  4. 安定したらテンプレ化(ヒアリング項目/チェックリスト/提出記録)

個人情報・セキュリティの注意(行政書士向け)

  • ツールに入れる個人情報は「最小限」
  • 共有リンクの公開範囲、閲覧権限、端末ロックは必ず確認
  • 顧客データのバックアップ方針もセットで決める(“管理ツールだけ”では事故は防げません)

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行政書士ツールラボ

ツールは「正解探し」より「期限を守れる仕組み」が先です。小さく始めて、合う形に育てていきましょう。

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この記事を書いた人

地方在住の行政書士。令和4年の開業以来、事業者・不動産関連の許可申請を中心に、年間150件以上の案件に対応。ひとり事務所ながら、スピードと信頼性を両立した実務力で、地域の信頼を獲得。
「行政書士|ツールラボ」監修

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