なぜ「案件フォルダ設計」で仕事が速くなるのか
行政書士業務は、相談→受任→収集資料→申請→補正→完了の流れの中で、同じ案件の書類が何度も出入りします。
- 「最新版がどれ?」
- 「添付したPDF、どこに保存した?」
- 「クライアントから来た資料、誰がどこに入れた?」
が日常的に起き、探し物時間が積み重なります。
そこで有効なのが、Dropbox・Googleドライブを使った
「案件単位フォルダ」+「命名ルール」+「運用ルール」 の3点セットです。
ポイントは“凝った仕組み”ではなく、誰が見ても迷わない標準化です。
- クラウドストレージ:インターネット上の保存場所(PCが壊れてもデータが残る仕組み)
- Dropbox / Googleドライブ:代表的なクラウドストレージサービス
- 命名ルール:ファイル名・フォルダ名の付け方を統一するルール
結論:案件フォルダは「型」を固定する
まず「案件フォルダの型(テンプレ)」を決めます。
おすすめは、案件の進行順に並ぶ構造です。
案件フォルダ(テンプレ)例(行政書士向け)
- 00_受付・基本情報
- 相談メモ、ヒアリングシート、見積、委任状、本人確認(KYC)
- 01_収集資料(受領)
- 戸籍・住民票・登記簿・公図・図面・写真・メール添付等
- 02_作成書類(当方作成)
- 申請書、理由書、経緯書、添付書類、チェックリスト
- 03_提出・受領
- 提出控え、受付印、補正指示、許可通知、納付書、領収書
- 04_請求・精算
- 請求書、精算書、実費、振込控え
- 90_過去版・ボツ
- 旧版、差し戻し、参考資料(混ざると事故るので隔離)
DropboxとGoogleドライブの使い分け(おすすめ運用)
| Dropbox | 案件の“日々の作業場”に向く(同期が分かりやすく、共有もしやすい) |
| Googleドライブ | 顧客共有・共同編集(Googleドキュメント/スプレッドシート)に強い |
命名ルールだけで検索精度が激変する
行政書士ツールラボフォルダが整っても、ファイル名がバラバラだと検索で詰まります。
おすすめは 「日付+書類種別+相手+版」 の並びです。
YYYYMMDD_書類種別_相手先(または申請先)_内容_版
例)20260206_申請書_○○市農業委員会_農地法5条_v1.docx
20260206_添付_現況写真_北側水路_01.jpg
20260207_提出控え_開発指導課_32条協議_受付印.pdf
20260210_補正対応_道路管理課_位置図差替_v2.pdf
命名ルールのコツ(事故を減らす)
- 日付は必ず8桁(YYYYMMDD):並び順が崩れません
- 全角・半角を統一:検索漏れが減ります(例:v2とv2が混在しない)
- 「最終」禁止:最終が増殖します → v1 / v2 方式が安全
- 相手先(役所名)を入れる:案件が似ているときに威力が出ます
よくある質問
- 紙でもらった資料はどこに入れる?
-
まず「01_収集資料」にスキャンPDFで入れ、ファイル名に「受領日+資料名」を入れます。
- メール添付は保存しなくていい?
-
重要添付は必ず保存推奨です。メール検索は後で崩れます。案件フォルダに集約が安全です。
運用ルール:共有・権限・バックアップまで決めると完成
- 共有は「案件フォルダ単位」が基本(バラ共有は迷子の原因)
- 編集できる人/閲覧のみを分ける(誤削除・誤上書きを防ぐ)
- 外部共有は、期限・パスコード・閲覧のみを基本に検討
バックアップ(クラウド+物理の二段構えが安心)
クラウドは便利ですが、誤削除・上書き・同期事故は起こりえます。
そこで、案件フォルダのバックアップ用に“物理ストレージ”を用意しておくと堅いです。
- 容量重視の保管:バッファロー CMR HDD HD-ACD2U3(2TB)
- スキャンPDFや写真が多い事務所はHDDがコスパ良い
- 持ち運び・速度重視:バッファロー ポータブル SSD SSD-PE2.0U4SA/N
- 出先や緊急時に「案件一式」を高速で扱える
- クラウド本体:Dropbox
- 案件共有・履歴管理・同期の運用に相性が良い
週1の“棚卸し”で散らからない
- 90_過去版・ボツへ移動(迷いファイルを隔離)
- 「提出・受領」に控えが揃ったか確認
- 完了案件は「完了年月」フォルダへ移管(例:2026_完了)







クラウドは「便利」だけでなく、整え方次第で“安心”にもなります。無理のない型から始めて、少しずつ整備していきましょう。










