スモールビジネス向けコンサルティングメニューの作り方

行政書士が提供できるコンサルメニュー設計を解説。バックオフィス整備・契約整備・補助金支援などを組み合わせたコンサルティングメニューの構成例を紹介します。

こんな方におすすめ

・小さな会社や個人事業主向けに、行政書士として継続支援メニューを作りたい
・単発業務だけでなく、顧問契約や伴走支援につながるサービスを作りたい
・バックオフィス整備、契約書整備、補助金支援をまとめて提案したい

行政書士の仕事というと、許認可申請や契約書作成などの「単発業務」をイメージされやすいかもしれません。
しかし実際のスモールビジネス経営では、必要なのは書類を1回作ることだけではなく、会社の運営を整え、トラブルを防ぎ、次の成長につなげることです。

そこで相性がよいのが、スモールビジネス向けコンサルティングメニューです。
行政書士が得意とする「書類化」「見える化」「手続整理」を活かせば、単なる相談対応ではなく、事業者にとって分かりやすく導入しやすい支援メニューを作れます。


目次

スモールビジネス向けコンサルティングメニューが必要な理由

小さな会社や個人事業主は、売上づくりを優先するあまり、次のような課題を後回しにしがちです。

  • 請求、契約、経費、資料整理などのバックオフィスが属人化している
  • 契約書や利用規約、発注書などの文書整備が不十分
  • 補助金や公的支援制度を知っていても、手が回らず活用できない
  • 許認可や届出の要否が曖昧で、後から慌てる
  • 相談先がバラバラで、全体を見て整理してくれる人がいない

こうした課題に対して、行政書士は手続・文書・運用の入口を整理する専門家として関わりやすい立場にあります。
特にスモールビジネスでは、「何から整えるべきか分からない」という悩みが多いため、単発業務よりもメニュー化された伴走支援のほうが価値を伝えやすくなります。

行政書士ツールラボ

「契約書を作る」「補助金を調べる」ではなく、
“事業運営を整えるために何を順番に進めるか”まで見せると、相談につながりやすくなります。


行政書士が作りやすいコンサルメニューの基本設計

スモールビジネス向けコンサルティングメニューは、次の3層で考えると設計しやすくなります。

メニュー
整える支援

事業の土台を整える支援です。
例として、業務フロー整理、書類整理、契約ひな型整備、申請スケジュール整理、クラウドツール導入の初期設計などがあります。

メニュー
守る支援

トラブル予防やルール整備の支援です。
契約書、利用規約、同意書、社内ルール、委任関係の整理など、あとで揉めやすい部分を先に整えておくメニューが該当します。

メニュー
伸ばす支援

補助金、公的支援制度、許認可取得、事業展開時の必要手続など、事業の成長を支える支援です。
「何が使えるか分からない」という段階から、活用可能性を整理して提案できると強みになります。

この3層で組むと、単発で終わらず、
初回相談 → 診断 → 整備支援 → 継続伴走
という流れを作りやすくなります。


バックオフィス整備・契約整備・補助金支援を組み合わせた構成例

ここでは、行政書士が提案しやすいスモールビジネス向けコンサルティングメニューの構成例を紹介します。

バックオフィス整備サポート

対象は、開業直後の事業者、小規模法人、家族経営、事務担当が不在の会社などです。

支援内容の例
  • 書類、データ、案件情報の整理方法の確認
  • 見積書、請求書、契約書、議事メモなどの保管ルール整備
  • 手続の年間スケジュール整理
  • 誰が何を担当するかの役割整理
  • クラウドツール導入時の整理方針づくり

このメニューは、単にツールを紹介するのではなく、
「業務が回る状態を作る」ことを目的にするのがポイントです。

向いている依頼者

書類整理が苦手、担当者がいない、業務が場当たり的

成果物の例

運用ルール表、書類一覧、担当表、年間手続カレンダー

契約・文書整備サポート

対象は、外注や業務委託が増えた事業者、ネット集客を始めた事業者、取引トラブルを防ぎたい事業者です。

支援内容の例
  • 業務委託契約書、秘密保持契約書、発注書、利用規約、同意書などの整理
  • 既存文書の見直し
  • 実際の取引フローに合わせた文書の使い分け
  • 契約締結前に確認すべき項目の整理
  • 更新、解約、料金改定時の文言整備

文書整備は、作成そのものよりも、
「どの場面で、どの書類を使うか」を整理することに大きな価値があります。

補助金・公的支援制度活用サポート

対象は、設備投資を考えている会社、新サービスを始めたい事業者、資金負担を抑えて事業を整えたい事業者です。

支援内容の例
  • 活用可能性のある制度の整理
  • 申請前の要件確認
  • 必要資料の洗い出し
  • 事業計画の整理補助
  • 提出書類の作成支援やスケジュール管理

ここで重要なのは、
「補助金ありき」で提案しないことです。
事業計画や資金計画と合う制度だけを紹介し、無理な申請を勧めない姿勢が信頼につながります。


売れる見せ方と、関連ツール・書籍のつなげ方

コンサルティングメニューは、内容が良くても、見せ方が曖昧だと申込みにつながりにくくなります。
そこで、次の順番で見せるのがおすすめです。

  1. 初回相談
  2. 現状整理・課題診断
  3. 改善方針の提案
  4. 実務整備のサポート
  5. 必要に応じて継続支援

最初から高額な顧問契約を提案するより、
小さな診断メニューから入り、必要な人だけ継続支援へ進む形のほうが、スモールビジネスには受け入れられやすいです。

また、関連するツールや書籍を記事の中で自然に紹介すると、読者にとっても実用的です。
直接売り込みにするのではなく、「整備を進めるうえで役立つもの」として案内すると違和感がありません。

書籍の紹介

案件管理やタスク整理を見える化したい事業者に向いています。
コンサルメニューの中で「案件管理の整え方」を説明する流れと相性がよい1冊です。

オンライン相談や打合せの質を上げたい事業者向けです。
面談の進め方や情報共有を整える話と一緒に紹介しやすいです。

経営者が仕組みだけでなく、学び方そのものを整えたいときに紹介しやすい本です。
事業改善は、制度や手続だけでなく、経営判断の質を上げる習慣づくりも大切だと伝えられます。

よくある質問

行政書士のコンサルティングメニューは、相談業務だけでも成り立ちますか?

相談だけでも可能ですが、成果が見えにくくなりやすいです。現状整理表、文書一覧、改善提案書など、持ち帰れる成果物を用意すると価値が伝わりやすくなります。

単発業務とコンサルティングメニューはどう分ければよいですか?

単発業務は「1件の書類作成・申請対応」、コンサルティングメニューは「複数の課題を整理して継続的に整える支援」と分けると分かりやすいです。

最初に作るなら、どのメニューがおすすめですか?

作りやすいのは「バックオフィス整備+契約文書整備」の組み合わせです。事業者の悩みが多く、継続支援にもつながりやすいからです。


まとめ

スモールビジネス向けコンサルティングメニューを作るときは、
行政書士が得意な“書類化・整理・見える化”を軸にすることが大切です。

ポイントは次の3つです。

  • 単発業務ではなく、事業運営全体の整理につなげる
  • 「整える・守る・伸ばす」の3層でメニューを作る
  • ツールや書籍も含めて、実務に役立つ提案にする

行政書士が提供するコンサルティングは、難しい経営理論を語ることではありません。
事業者が今の業務を回しやすくし、手続や文書の不安を減らし、安心して前に進める状態を作ることです。
その視点でメニューを作れば、スモールビジネスにとって分かりやすく、依頼しやすいサービスになります。


行政書士ツールラボ

ツールや本は、売るために紹介するよりも、依頼者の仕事が少し楽になるものとして案内するほうが自然です。無理に勧めず、相手に合うものをやさしく提案する姿勢が信頼につながります。

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この記事を書いた人

地方在住の行政書士。令和4年の開業以来、事業者・不動産関連の許可申請を中心に、年間150件以上の案件に対応。ひとり事務所ながら、スピードと信頼性を両立した実務力で、地域の信頼を獲得。
「行政書士|ツールラボ」監修

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